「本当?」



嬉しそうに私に聞く近藤さん。



「はい。全部が好きに慣れる様に、努力しますね。」



「いいよ、努力なんて。ありのまま自然に好きになってくれれば、それで良い。」



「はい・・・。」



「時間なら、いくらでもあるんだから・・・。」



やっぱり大人だな・・・。



「それにしても、本当にここに来て良かった!」



「くすっ、何でですか?」



「さっき『記念日』なんて言ったけど、内心冷や冷やだったんだ。」



「うそ・・・。」



「本当だよ。全然余裕なんてなかったんだよ・・・?」



「近藤さん・・・。」



「近藤さんはやめて?准一ってよんで?」



「じゅん・・・い・・・ち・・・?」



「くすっ。ありがとう。綾乃。」