ストラップ!大水さんを私に付けちゃった!!

私の声に、「どうした?」と、大水さんは、私の顔を覗き込んだ。

「スミマセン・・・携帯、もう一度貸してもらえませんか?私のを、大水さんに付けちゃったみたいで・・・」

照れ笑いをしながら私が言うと「まあ。良いんじゃない!?」。

そう言って立ち上がった。



『まあ。良いんじゃない!?』って、どういう事?

どうでもいいぐらいの事なのかな?

そりゃ~渋々、大水さんは、買ったのかもしれないけれど・・・。

私にとっては、初めての大水さんとのおそろいの物なんだし!!

私がモタモタしていたから、付け替えるのが面倒だとか~?


「でも、でも!!」

「良いって!」

私は、大水さんのポケットに手を突っ込んで携帯を取ろうとした。

大水さんは、「ほかのヤツのが付いてる訳じゃないから、コレで良いよ」私の手首を握って耳元で囁いた。

私の体がいっぺんに熱くなる。


大水さんは、耳元で囁いたつもりじゃないんだろうケド。

その言い方ってズルイよ。


私は、火が出そうになるくらい赤くなる顔を抑えるのに必死だった。