しばらくして車は、高速道路を走り出した。
「学校に、迎えに行ったのは、少しマズかったか・・・」
少し笑みを浮かべてポツリと言った。
「はい・・・少しじゃなく・・・すごくだと思います」
「やっぱり・・・」
すごいスピードで何度となくカーブに入り、その度に傾きそうになる体を必死におさえた。
「今日は、どこに?」
行く先を告げずに走り出した車に私は、困惑していた。
「さあ~どこだろう?」
またもや笑みを浮かべて。
でも、声も笑ってるように聞こえた。
「どうだった?テスト?」
「マズマズかな・・・」
「そう!?」
昼休みに交わした美和子との会話みたい・・・。
続く言葉がないような会話。
何だか微妙な空気を作ってしまった。
でも、私から口を開いちゃうと心に詰まった事を全部吐き出しちゃいそう。
私は、すごく苦しかった。
車は、高速道路を走しり続け陽も暮れ始めた。