下校時間という事もあり、小声で話しながら何人もの生徒がその横を通過している。
駐車場に行く途中、がたいの良い体育教師の今井先生を追い抜かした。
「大水さん・・・どうして!?」
息を切らしながら尋ねると、大水さんは「?」っと私の言葉を理解できないような表情
をした。
「とにかく・・・」
助手席に自分で乗り込んだ。
今井先生の足が少し駆け出すのが見えた。
私は、勢い良くドアを締めそれを確認すると車は、動き出した。
私は、ドキドキしていた。
それは、全力で走ってきたせい?
それとも、大水さんが、学校で待ってて他の生徒の注目を浴びていたせい??
それとも、それとも、大水さんに逢えたせい・・・・?
兎に角、走り出した車の中私は、胸のドキドキを一身に抑えていた。