携帯が鳴ったのは、もうすぐ昼休みが終ろうとした頃だった。

私は、ポケットの携帯を取り出した。

「メール?!」

「ウン。そうみたい・・・」


誰だろう?!こんな時に?


『テストは、どうだったか?

 放課後、迎えに行く。』


いつもは、私からのメールの返事ばかりだったのに・・・。

それは、大水さんからのメールだった。


こんな時に・・・。


大水さんからのメールは、すごく嬉しいはずなのに。

『迎えに行く』その文字は、逢えるって事ですごく嬉しいはずなのに。

今日は、辛い。


画面をじっと見て、『何て、打ち返したら良い?』ボタンに力を入れる事が出来ずにいた。



でも・・・・。

私は、何も見てないんだ!!





重たい心を打ち消して、私は返事を入れた。


    『待ってます』