雲が厚ぼったく広がっていた。
降水確率は、30パーセントのはずなのに納得いかない天気だった。
美和子と屋上で雨が落ちてきてもおかしくない空を見上げてた。
「ふるかな・・・?」
「ふるかもね・・・・」
たわいの無い話を同じ空を見上げ呟く。
「何だか~最近元気ないね・・・テスト、悪かった?」
「ううん」
私は、首を横に振った。
美和子には、私の事何でもわかるんだ・・・。
テストは、ボチボチの結果に終った。
でも・・・。
あれだけメールを気にしてた私だったけど、今は、その携帯を開けるのすら痛かった。
社長室での光景。
忘れよう!見なかった事にしよう!!
何度となく自分に言い聞かせて・・・。
今では、それがテレビでのワンシーンみたいな遠い物にも思える。
あんな事ぐらい、大水さんにとっては、どうって事ないのかな・・・。
そう思うと、自然と目頭が熱くなる私だった。