凛から、メールが届かなくなって何日か過ぎた。


メールなどする暇ないぐらい、勉強が忙しいのだろう。

しかし、そんなテスト期間も、もう終る頃では?


俺は、凛から届いていたメールを読み返した。


その時だった。


楠木が、茶封筒を持って部屋に現れた。

「晴天ならば明後日、決行だそうです!」

俺は、その封筒を開けるまで明後日の事など忘れていた。

ずいぶん前に手がけた仕事。


案内用のパンフが数枚入っている。

それを手の取り、俺は何だか懐かしい気持ちなった。


凛を誘って行ってみるのも悪くないかもな・・・。


俺は、俺が手がけたパンフの表紙だけを破りポケットに入れた。


必ず俺から、メールしよう!


それを忘れない為に、日時の入った表紙を破ったのだから。