パノラマ水槽の前で、2人して息を飲んだ。

「綺麗・・・」

上からライトで照らされて、水槽の中の空気はキラキラ輝いててその中を色々の魚が泳ぐ。

「海ん中ってこんな風なのかな・・・」

大水さんは、少年のように瞳を輝かせて水槽を見つめてる。


あの、雨の日もこんな風に見てたのかな~。


綺麗だと思える物を一緒に見れて、私の心が暖かくなった。

でも、そんないいムードも一転。

私の今の気持ちとは別で、体は、正直だった。

  『ググ~』

ハッて気が付いて、お腹を押さえたけど遅かった。

真横の大水さんは、一瞬目を大きくして・・・。

その後すぐに、大笑いした。

お腹を抱え込んで座り込んで「くっ・くッ・苦しい・・・」って言うぐらいの大笑い。

「そんなに笑わなくても・・・」

私も座り込んで大水さんの肩を揺さぶった。

「ゴメン!ゴメン!!でもさ~」

よっぽどおかしかったのか、思い出してまた笑い出した。


もう~大水さん・・・。

ムードをぶち壊してお腹が鳴ったのも恥ずかしかったけど・・・。

大笑いして座り込んでる大水さんも、恥ずかしいんですけど・・・。