朝からバタバタしてた。

どれ着よう~って、部屋中ひっくり返して一人鏡の前を行ったり来たり。

ママは、厭きれてたけど、部屋の前を何度も素通り。

やっぱり娘の事が、気になるのかな~。



しばらくして、玄関のチャイムが鳴った。

それ聞いて、真っ先に私は、階段を駆け下り扉を開けた。

誰が来かは、解ってて心の準備は、出来てたけど。

「おはよ~!」


大水さん、カッコいいよ・・・。

私の心の中は、パニック。

Gパンに、Tシャツなんだけど、髪も下ろしててまるでモデルみたい。

いや・・・そこらヘンのモデルよりカッコいいかも。

いつもは、スーツに髪も整えてあって・・・それもカッコいいけど・・・。


「どうした!?調子でも悪いのか?」

大水さんの声で我に返って、顔が火照り出した。

「大丈夫です!行きましょ!!」

「でも、ご挨拶だけでも―――」

そう言う大水さんの言葉を半分無視して「ママ~行ってきま~す」腕をグイグイ引っ張った。