大水さんは、『改めてお伺いいたします』そう言って帰っていった。
「上がって、お茶でも飲んでいけばよかったのにね~」
おばあちゃんは、緑茶を啜りながらにこやかにそう言う。
でもママは、「どういう事なんですか!?お母さん!!」と、力の入った口調でおばあちゃんの横に座っている。
「もう~そんな大声出さなくてもちゃんと聞こえてますよ!」
「聞こえてるとかそう言う事じゃなくって、あの人は一体何なんですか?」
「凛ちゃんに紹介した男性ですよ~」
おばあちゃんは、当然のようにママに言った。
「男性って―――お母さん!!凛は、まだ!!・・・・」
おばあちゃんは、ママが話し終わらないうちに席を立った。
ウチでは、いつもこう。
おばあちゃん中心でウチが回ってる。
まあ~ママは、いつも最後は、おばあちゃんの言う事を聞いちゃうんだけどね。