人気の無い廊下。ちょっと、飲み物を買いに出たはずが、道に迷って・・・。
楠木さんには、『適当な時間に自分で帰る』なんて言い切ったけど・・・。
何度も時計と睨めっこ。
あと10分・・・あと10分・・・なんて、してた私。
こんな時間じゃ・・・さすがに大水さんも、帰っちゃったよね。
私は、部屋においてきたカバンを取りに戻った。
部屋をあけて、そっと覗く。
まさかね・・・・。
いた!!
薄暗い部屋の中に大きなシルエットが、私の目に飛び込んできた。
私からは、椅子に座る背中しか見えない。
私は、近付いた。
そして「大水さん?」。声をかけたが、返事が無い。
私は、しゃがみ大水さんの顔を覗き込んだ。
・・・寝てるの?・・・