「ほら、綺麗ですよ。」

大水さんは小雨が降ってるのに、そう言い残すと外に出た。


そこは・・・。

今まで居た町が小さく見渡せる。

その上にキラキラと光に照らし出された雨粒が落ちている。


私がさっき見た『綺麗』とは、格段に違ってる。




大水さんは、私がいる事を忘れているかのように1人立つ。



不思議な人・・・。


今まで無口で単にまじめな人とばかり思ってたけど。

雨がまだ降ってるのに、平気でこんなことしちゃって。




私は、車の中でそれを見てた。