「大丈夫なの?」


「うん。大丈夫だ。それにこの身体は俺だけじゃない。この身体が死んだら慎次も死ぬ。それだけは絶対にさせない」


 悠介の決意の表情を見て、麻耶が少し茶化す。


「意外と慎次思いなのね。あなたは自分勝手だと思ってたけど、意外と義理堅(ぎりがた)いのね」


「当たり前だ。慎次がいなければ俺は、死んでいたと同じだからな」


 そうだ。死ぬわけにはいかない。決して。


「よし。では明日の午後二時に作戦は開始だ。目標は鉄斎の拘束か殺害、及び『血の起爆』の削除。二人とも頼んだぞ」


「はい」


 二人は同時に頷いた。今の日本の運命はこの二人の託されたと言っても過言ではない。