「ただいま」




は!兄!!




「お帰り!!ちょっとききたい事があるんだけど」





「?」



「家って引っ越しちゃうの?」









「‥‥‥‥‥‥」






兄も知らなかったようだ。口だけめいっぱい開けて目を見開いてる。


めっちゃ顔きもいんですけど。





部屋にはマヌケ面の兄と、もしかしてドッキリなんじゃと未だに思っているあたしとなんでこいつらみんな知らないんだ、と困惑した顔のトリシエが居た。





ん、トリシエが居た!?




「と、所でどちら様なんでしょうか」






まずい、、、




焦った微笑みを浮かばせたトリシエが





「はじめましてジョエル・トリシエと申します。お嬢様とは良い級友関係を築かせていただいております」


そういって丁寧にお辞儀をした。兄はもう訳が分からないという顔をしていた。そしてトリシエの服装についてはなぜか一切触れなかった。