嫌がらせがしばらく続いていたけれど
それが突然ピタリと無くなった。


あたしは理由がまったくわからなかったけれど
後に聞かされることになった。



「宵?もう嫌がらせ無いよね??」

「うん。」

「あのね?今日放課後時間ある?圭太くんの話聞いて欲しいんだ。」

「いいよ」


なんとなく分かった。
嫌がらせの原因を圭太くんが知っているということ。


放課後まで時間が長く感じる。
ひろは相変わらずあたしのことなんか何も知らないみたいに
後ろの席でメールを打っている


"ひろのバカ"





そのメールの送り主が
梨香ちゃんだとしたら
ショックだな。


分かっていても
ショックだな。




そんなこと考えながら
放課後になる。


教室にはあたしと愛と圭太くんしか居ない。



いつの間にか
圭太くんと愛はすっかり仲良しで羨ましかった。



いつも明るい二人の間に
少し沈黙が流れる。



そして圭太くんが話出した。


「あのさ..嫌がらせのことやねんけどな..」