あたしは押しあてた唇を離して
我に返る。



「わっ....ひろ..ごめん。」

「いいよ..」



このキスが
あたしたちの初めてした
浮気。


「彼女居るのに..ごめんね」

「うん。大丈夫...」

「あたし..最低だね。」


あたしはひろと目を会わせられなくなってしまった。


ひろは無言のまま
あたしを勉強机の椅子に座らせる。

「ひろ...」

我に返ったあたしに
次はひろからキスをしてきた。

「....ん」


あたしは何の抵抗もせずに
ひろの唇を受け止める。


舌が絡まって
深いキスになっていく。




「ねぇ..ひろ」

「ん?」

あたしの声に反応して
ひろは唇を離した。

「うわ..俺もごめん」


こんな近い距離で
また沈黙が続く。


「もう梨香ちゃんとはキスしたの?」

「.....うん」

「じゃあそれ以上は?」