でも
大輔からの着信を
振り切ることは出来なかった。

♪♪~♪

♪♪~♪

ひろと一緒にいるときに
何度も大輔から着信があった。

「..誰?出やんくていいの?」

「ん..大丈夫。」

♪♪~♪
♪♪~♪

「誰なん?」

「え..?」

「教えて~や!!」

「えっと..」

あたしはひろの目を見て
嘘がつけない。

昔から嘘付くこと
上手だったのに..

「大輔..から」

「出て。」

「え...」

「電話..出て。」

ひろの顔は真剣だった。
それから少し怖かった。

あたしは大輔からの電話に出る


[もしもし..]

[やっと出てくれた。]

辺りはすごく静かで
電話の声はひろにも聞こえてしまうくらい
静かだった。


[何してた?]

[別に..何も]

[久しぶりやな]

[うん]

あたしの心臓は
引き裂けそうなくらい
痛かった。

[あのさ..気になって..]

[え..]

[もしかして..やけどな..もしかしてひろと付き合ってる?]

[なんで..いきなり..]

[なんとなく..そんな気がした]

[...。]

ひろは黙ってあたしの目を見ている。

あたしは何て言えばいい?
なんて言えばうまくいくの?



[付き合ってないよ。]

[...本間に?]

[うん。]

[ごめんな..俺しつこくて..]

[...ごめん!!切るから..]

[え..]

[ばいばい]

あたしはそう言ってすぐに電話を切った。

ひろの顔は
くもっていた。