ひろは係員から写真をもらうとシワにならないように大切そうにカバンにしまった。

「さっ!お土産見に行こっかぁ♪」

「うん♪ラッコのぬいぐるみ★」

「そうやったな♪」

本当に楽しくて
二人で道を歩くだけで
スキップしたくなるくらい
幸せ。

「あっラッコ─♪」

「ほんまや★でもイルカとかアザラシも可愛いなっ」

「もう!!ラッコじゃないと意味ないのっ」

「んじゃこれにしよっか」

ひろはラッコのぬいぐるみを取るとすぐにレジに行ってしまった。

「ひろっ待って..お金」

「別にいいでっ俺貯金ばっかりしてるからなっ笑」

「でもやっぱりはんぶんことかがいい!!」

「ん─..せやな♪」

「はいっじゃぁはんぶんこ♪」

そう言ってラッコのぬいぐるみは割勘にした。



「プレゼントでしょうか?ラッピング致しますよ?」

店員が言った。

「あっ。はい。お願いします」


「え?ひろ─?」

わざわざラッピングなんて
ひろも可愛いとこあるんだな。

「宵。はいッ。」

「わ─い♪」

「それは宵が持って帰りなぁ」

「え?」

「俺には記念写真があるもん」

「ほんとにぃ?ありがとうッ」



なんとなくわかった。
本当は初めからあたしにプレゼントしたかったんだ..
だからラッピングなんかして..
「ひ─ろ♪ありがとうッ」

「俺もありがとう♪」

「今日はもうこれでおしまいだね」

「うんっ帰ろうか」

「うん♪」


こうして
あたしとひろの
初めてのデートが終わった。