あいかわらずひろは学校であたしにとても冷たかった。
目も合わせてくれないし
話なんて絶対にしない。


それでもひろが好きだった。


もうすぐ卒業...
たくさん振りかえるよ



あたしの席はいつもあなたと隣り合わせになる。
そのたびあなたは少し機嫌が悪くなってしまうのかな?
なんかいつも怖かった。


文化祭で舞台の上に立つあの子を、あなたはあたしの隣の席でひやかされながらも恥ずかしそうにみていたね。
そんなあなたをあたしは見ていたんだけれど、あの子を見るあなたの目が夢中だと気付いてしまってからはうつむくことしかできなかった。



そして
たまにみんなが話し出して
あたしがその輪の中にいると
自然と避けるようにどこかへ行くのも気のせいではないこと
気付きました。




あなたの落としたペンを
いつも拾うことが出来なかったのは、あたしの気遣いで、あなたを困らせたくなかった。
嫌われたくなかったから。
ただそれだけ。



たったひとつ嬉しかったことは
あのテストの日に
あなたがあたしに触れてくれたこと。





そして悲しいのは
あのフレーズ



"僕はあなたを卒業します"