あのテストの日からしばらくしていきなりひろからメールがきた｡
[好きですと言えないことがこんなにも苦しいことか｡たった四文字の言葉じゃないか｡なんで僕を苦しめる]
そんなようなメールだった｡
あたしはいきなりで意味がわからなかった｡
[このメール何？]
とっさに返事を返した｡
[歌の歌詞やで｡めっちゃよくない？]
[そうだね｡]
[暇やったから適当に送ってもうてん｡じゃぁな]
それだけの内容だった｡
｢なんだ～｡びっくりしたぁ｣
思わず呟いた｡
一瞬勘違いをしそうになった自分が恥ずかしかった｡
勘違いなんてしちゃいけない｡
ひろはあたしを好きになんてならない｡
ひろが突然送ってきた歌詞を
あたしは知らなかった｡
次の日に
学校で愛に聞いてみると
愛はその歌詞を歌ってくれた｡
すると周りにいた子達も歌いだしてしまった｡
"ひろに聞かれたらまずい"
あたしは話題を変えて歌うのを中断させた｡
それでもそのフレーズが離れなくて
あたしはずっと口ずさんでいた｡
たった四文字の言葉じゃないか
なんで僕を苦しめる?
