ひろはあたしの足を挟むのをやめると、次はうつぶせになって寝ていた。




すると、ひろの手がスッと前に伸びてあたしの背中に触れた。


今まで一度もこんなことは無かったのに...


ひろの手はあたしの背中を押してしまいそうなくらい
しっかり触れていた。



"聞こえませんように"


そんなのは無駄だった。

絶対聞こえてる。
ひろの手を通して伝わってしまっている。


心臓の音を抑えようとしても
無駄だった。





"ひろが好き"




言わなくても
充分伝わってるよね。

伝わりすぎてるよね。


ひろの意地悪。