溢れる好きが
止まらなくなりそうだった






あたしはひろがたまたま蹴ったのか確かめたくて

恐る恐る
足の先を後ろに伸ばして
少しだけひろの足の裏に触れた


するとひろは静かに自分の机をあたしの後ろにピッタリくっつけてきた。



心臓が高鳴る。



あたしは少しだけ確信して
次は履いていた上履きを脱いでひろの足に触れてみた。


するとひろも履いていた上履きを脱いで両足であたしの足に触れてきた。




遊び心なの?
気まぐれなの?



あたしたちはテスト中に何度も足を重ねたり、触れたりしながら時間を潰した。


あたしは足が疲れてきて
少しだけ前に足を伸ばすと

ひろの足があたしのふくらはぎをつついた。



"足...届くんだ。身長伸びたんだな~。"


あたしはそんなことを考えていた。
小学生のときもたまにこんなことをしていたことを思い出した。
あの頃は精一杯頑張ってやっと届いたのに...。






ドキッ

心臓が音を立てた。

ひろの足はいつの間にかあたしの足を両足で挟んでいた。


"ずっと触れられていたい"



あたしはずっとドキドキしていた。耳が真っ赤になるくらいドキドキしていて、緊張しすぎて汗が流れそうだった。





お腹がなる音を聞かれるより
心臓の音を聞かれるほうが
ずっと恥ずかしいことのように思えた。


"聞こえませんように..."