噂を聞いてからも
あたしとひろの関係は
やっぱり変わらなかった。
お互い避けあって
目があっても無視だった。
もう他人なんだよね...
ひろとめぐチャンが別れた理由は
友達から知らされた。
「あたし昨日めぐチャンと電話したんだけど~泣いてたよぉ」
「へぇ~そうなんだあ」
「興味なさそうだね?」
「別に...。」
「なんか~付き合ってたみたいだけど..ほとんど連絡も何もなかったみたい。」
「え?」
「だからほとんど自然消滅だってさぁ~」
「ふ~ん...」
「で!!問題はひろ君だよ」
「どうして?」
「昨日もう新しい彼女が出来たみたい!!」
「...」
「ちょっと~よい??」
「ごめん!!トイレ!!」
あたしは走り出した。
涙が溢れてきてしまって
逃げ出した。
トイレに引き込もって泣いた。
人ってね。
ショックが大き過ぎると
吐いちゃうみたい。
涙と吐気が一緒になって流れていった。
どうして?
ひろ。
どうして?
この瞬間から
ひろはもうあたしが知ってる
ひろじゃなくなった気がした。
あたしも
変わらなくちゃいけない。
そんな気がした。
今まで断ってきた男の子達と
連絡もとりはじめた。
告白だって中学に入ってから
何度かされていたし
彼氏を作るのはむずかしくなかった。
ただ
ひろが気になっていたから
ずっと断り続けていた。
でも
その日から
いろんな人と連絡を取るようになっていった。
あたしの携帯は
頻繁になるようになった。