いつのまにか行為が終わると
あたしは脱ぎ捨てられて散らばった服をすぐに着た。


そして
黙っているあたしに優一は言う。


「ごめんな。無理矢理したこと言わんといてな...」


少し正気に戻った優一は
あたしに深く謝り口止めをした

「...言わんよ」


それしか言えなかった。



所詮 中学生の男なんて
思春期でやりたいだけなんだ
誰よりも早くエッチして
初体験を済ませてしまいたい


ただ
それだけなんだ。



あたしはそう思った。

何処にも愛なんてない。


子供のする恋愛に
愛なんてない。



「今日は帰って。」

「わかった。」



優一はそのまま部屋を出た。




あたしは一人部屋で泣いた。



泣くもんかって
ずっと歯をくいしばって耐えていたから我慢の切れたあたしはこれでもかって言うくらいに
泣いた。





そして後から
ひろを思い出す。


「あたしまた汚れちゃった」

ひろに抱かれた身体を
あたしは汚した。

「もうどうでもいい」




まだ違和感の残る身体が
気持ち悪くて仕方なかった。


思い出すだけで吐き気がする。


でもただ悲しくて仕方なかった

ひろ以外の人に
触れられたことが...


ひろがあたし以外の人に
触れたことが...




「もうどうでもいいよ」

汚ない
汚ない

あたしは汚ない






だからひろに愛されないの?
だからあたしじゃ駄目なの?



仕方ないじゃん


愛されないんだもん。



ひろにも愛してもらえない...


どうして?



あたし本当は
ずるしてでも
ひろが欲しいよ。