…―熱のせいなのかコイツが弱音を吐くなんて意外だった。


「仕方ないでしょ?…ほらー…立って!!」


大の男を抱えようなんて無理があるよね…


力の抜けたコイツは重くて動かない。


「お前ってさ…」


「んーっ…え?何か言った???」


ふいに話しかけられて聞き返した。


「…お前って」


「何?」


目線だけをあたしに向ける。


「俺の事が好きなの?」


「え…」


あまりに唐突でまさかの言葉に目を丸くした。