部屋のドアに耳を当てると何の音も聞こえない。


「よし…寝てる」


アイツに見に来たのがバレると何を言われるか分かんない。


「…寝てるよね」


音を立てずに部屋に入るとさっきの様子と変わらずに丸くなった布団が上下に動いている。


床にはパジャマが脱ぎ捨てるように置いてあって手に取ると少し濡れていた。


「あれ…?」


お粥を入れ容器の蓋が空いている。


「あ…」


中は空っぽでちゃんと食べてくれていた。