『ユキネ凄ーい!!』

ハナはユキネを尊敬の眼差しで見ていた。

『ふんっ…』

だけどユキネはそっぽを向いていた。

『じゃあ、次はストレッチね』

カオルがそう言うと、レッスン生たちはストレッチを始めた。

こうしてレッスン生たちは基礎トレーニングを順々にこなしていった。

『じゃあ、次はっと…ユキネさん。あなたの力量を見たいわ。だから1曲歌ってみて』

カオルはそう言って、ユキネを前に呼び寄せた。

『…めんどくさいな』

ユキネは嫌々ながら前へと出た。

『じゃあ、フレンズの曲から…“夢のかけら”を歌ってみて』

カオルはユキネに歌詞カードを渡し、カオルはイスに座りピアノを弾き始めた。

イントロが流れ終わり、ユキネは仕方なく“夢のかけら”を歌った。

まだまだ素人の歌声だが、でも透き通るようなそんなユキネの歌声に、レッスン生たちは驚いた。