ハナにぶつかり電車は急停車した。

大きな音を聞きつけた人々が次第に踏切に集まって来た。

誰かが連絡したのか…救急車のサイレンが近づいてくる。

目の前で友達が、電車にはねられた光景を間の当たりにしたユキネは、あまりの衝撃でその場に崩れ落ちた。

そしてハナは病院に運ばれ、ハナの両親も連絡を受けて駆け付けた。

しかしハナは、ほぼ即死状態で二度と目を開けることはなかった。

ハナという…儚く咲いた一輪の花が散って行った。

永遠の眠りについたハナを見たハナの両親は、壊れたかのように泣きじゃくった。

ユキネは静かに一人病院を出て、夜の街へと消えて行った。

その頃キョウコは友達3人と楽しく話をしながら、夜の繁華街を歩いていた。

『ハナの奴退学みたいだよキョウコ』

キョウコの友達がキョウコに笑って言った。

『えー、そうなの?イジメる奴がいなくなっちゃったな…つまんない。まあまた次を捜せばいいか』

キョウコは笑いながら言った。