美由の家に着くと、既に美由の親戚たちが集まっていた
人々は皆涙を浮かべ、家中が悲しみに包まれていた
「あ…天ちゃんと、梨衣ちゃん…こんな遠い所まで、わざわざありがとうね…」
美由の母親が俺たちを見つけて、あいさつに来てくれた
泣き腫らしたのか、目が真っ赤になっている
「おばさん…この度は…」
俺は、その先を続けることができなかった
話せば、涙が出てきてしまいそうだった
梨衣も、俺の隣で涙ぐんでいる
そんな俺たちの様子を察して、美由の母親は俺たちの頭を黙って撫でてくれた
「美由、あっちにいるから…会ってあげて?」
そう言って美由の母親は、母さんたちに会釈して、俺たちを美由の元へと案内してくれた