「で、天はもちろん美由にコクるんだよね」
ぼんやりと思い出にひたりながらアイスコーヒーを飲んでいた俺に、突然梨衣が、デリカシーのない言葉を投げかけた
驚いた俺は、不覚にも口に含んでいたコーヒーを勢いよく吹き出してしまった
「やだっ!もう、汚ぁい!何やってんのさ、天!」
「はあ!?お前が突然変なこと言うから…」
っていうか、今まさに俺が思い返していたようなあのことに関わるようなこと言うから…ビックリしたんだよ!
「変なことじゃないわよ!大切なことでしょ?」
こういう時、妙にカンのいい幼馴染みがいるというのは厄介だ
俺は一度も梨衣に美由への気持ちを話したことなんかないのに、こいつは完全に俺の気持ちに気付いてる…