夕方、梨衣から電話がかかってきた
「明日の遊園地なんだけど、私、友だち誘ったから!ダブルデートしよ!」
「は!?お前、何勝手に…」
「あら、美由には話してたよ!聞かなかった?」
全く悪びれる様子もなく、けろりとした様子で梨衣が言った
「聞いてねーよ!だいたい、いつそんな話したんだよ!」
「天が過去の思い出に浸ってる時かな?私たちの話、全然耳に入ってなかったもんね」
…痛いな~…確かに聞いてなかったし…
「…で、美由はいいって言ったのか?」
「もちろん!っていうか、あんたもっと喜びなさいよ!二人っきりにしてあげるんだから」
ああ、ダブルデートの定番、「ここから先は別行動」ってやつか
「まあ、そういうことだから!じゃ、明日ね!」
言いたいことだけ言い終わると、梨衣は電話をきった
…よく分からない梨衣の気遣いは少し不安だけど、それでも明日が楽しみなことに、変わりはなかった
こんな感じで、美由と過ごす三日間の一日目は終わった