あたしが目を開けると、知らない天井が見えて、あたしの上にかかった布を見た。


黒い特攻服。


真ん中に大きな“紅狼”の文字。


大きな部屋にあたしは1人だった。


部屋には事務用の机が2つと、接客用だと思われるソファと机。


そのソファの奥に見えるのは真っ白で穢れのないソファ。


あたしはこんな環境に置かれても、焦りもしなかった。


たぶん捕まってる。


あたしは捕らえられている。