あたしがお礼を言うと、杏子がクスクスと笑った。 「アキラでいい。さん付けすんなっ。それとコイツはリュウジだ。」 そう言うと運転手が頭を下げた。 「アキラ照れてるだけだよ。気にしないで、おやすみ」 「おやすみ、杏子、アキラ、リュウジ」 そう言って、扉を閉めた。