ファイ、小せぇからな…
踏み潰さねぇかな?



そんな不安を頭に浮かべながらあたしは隣にいるファイの寝顔をまじまじと見つめた。



何回見ても弟の悟の顔と自然に被ってしまうのだ。



仰向けになり、目を瞑ったあたしは自分の顔を腕で押さえた。



『茜姉!遊ぼ!』



甘えん坊の悟…



『茜!!何かあったらすぐ俺に言えよ!』



頼りになる蓮兄…



『茜菜、静かに食べなさい!』



しっかり者のお母さん…



『茜菜、今日も元気だな!!』



いつもバカ元気だったお父さん…




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