「……お前、いつかコロス。」
「ハッ、やれるもんならやってみろよ。いつでも相手してやるよ」
そんなノエルの挑発するような目にあたしも不敵な笑みを返す。
「それまでに死んだら、俺が許さねぇ。」
それはノエルなりの
『生きろ』
という言葉。
「それはこっちのセリフだ。バーカ」
あたしはレイの肩から離れ、足を引きずりながらノエルの横を通り過ぎると倒れているライオスに近づいた。
そしてしゃがみこみ、ライオスの上半身を起こすと、壁にもたれさせた。
これでしばらく待ってろよ。
あたしは心の中でライオスにそう言うと、すっと立ち上がり、あのどでかい扉を見上げた。
「そろそろ行こう。」
あの双子のもとへ……──
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