「そうと決まれば、新しく名前をつけなければ…」


男は足を組み顎にまた手をやると、新たに俺の名前を考え始めた。



この時気付いたんやけど、俺のこの男に向けてた警戒心がいつの間にか消えていた。



でも、本能で分かる。


この人たちは悪い人じゃないってことを…



「よし、決まった!!」


男は勢いよく顔を上げると、俺の顔を見て言った。


「君の名前は今日から"ライオス"だ。私はシーベルト・デュベル、よろしく頼むよ」


そして、彼は嬉しそうに笑うと、俺に手を差しのべてきた。