「すっ、すいません!驚かせてしまって…
本当に熱の方は大丈夫かとお聞きしたかったんですが…」
レイはあたしに焦ったような声でそう言った。
「いや、あたしこそごめん!もう本当に熱は大丈夫だから!!」
あたしはレイは心配性だなぁと言って、レイの肩を叩いた。
他人から見たら馴れ馴れしいと思われるかもだけど、これがあたしなりの仲良くなる一歩みたいなもんだ。
「あと、さっきから気になってたんだけど、あたしのことは『茜菜様』じゃなくて茜菜でいいよ」
「とんでもない!!女性の方をそんな馴れ馴れしく呼ぶなんて失礼極まりないです!!」
レイは強く否定した。
そんなこと言ったら、あたしはどうなんだよ…
「あたしがいいって言ってんだからいいの!!」
あたしは同い年ぐらいの人に敬語を使われるのは、個人的に嫌いだ。
なんかそれだけで遠い存在に感じてしまうから。
「…分かりました。
では、『茜菜』と呼ばせて頂きます。」
うーん、本当はその敬語もやめて欲しいけど…
まっ、いっか!
.