しばらくあたし達は皇室までの廊下を無言で歩き続けていた。
赤い絨毯(じゅうたん)が4人の足音を吸収する。
レイも無言。
執事も無言。
ノエルはボロボロ。
あたしはどうにかして、この雰囲気を断ち切りたかった。
だって沈黙って何か気まずいじゃん;
ノエルは……話し掛けたら殺されそうだから、レイに話し掛けようかな
でも、何話せばいいか分からない。
あたしは歩きながら、上の空でそんなことを考えていると、
「あの、茜菜様。」
「ッ、ふぇ!!??」
急に後ろからレイに声を掛けられ、思わず素っ頓狂な声を上げてしまったあたし。
後ろを振り返ると、レイは驚いた表情を浮かべていた。
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