ライオスside
俺は生まれた時から人売り場の商品やった。
毎日つまらん日々で、俺は小さいながらも嫌気がさしていた。
そんな10歳のある時、金持ちの男に高値で買われることになった。
牢屋の扉が開き、そちらに視線を動かすと小太りの男が嫌な笑みを浮かべて俺を見ていた。
「だれ?」
生気のない声で尋ねると、男は俺の質問にも答えず、大股でこちらに向かってきた。
そして、膝を抱えて座ってた俺の腕を強く握ると、無理やり俺を立たせた。
骨が折れるんじゃないかと思うぐらいの痛さで握られて、俺は顔を歪ませる。
この男の行動に躊躇(ちゅうちょ)してると、
「さっさと歩け!!薄汚い奴隷の分際で!」
男は唾を唾を撒き散らしながら怒鳴り、俺を強引に牢屋の外に引っ張られた。