「さっさと行きますよ。」


レイは逃げようとするノエルの襟元をつかみ、引きずるように歩き始めた。


「俺は親父に話すことなんか何もねぇええ!!」


ノエルはそれでも抵抗していた。


その様子はわがままな子供とそれをなだめる母親のようだ。


「では、ご案内いたします。」


その様子を無視するかのように執事は歩き始める。



あの二人は完璧無視なんだな;



あたしは苦笑いしながら、執事の後を付いていった。


城の中はノエルの喚き声が響いたことは言うまでもない。






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