すると、さっきよりももっと眉を垂れさせる女の子。


彼女の追い詰められてるような暗い表情を見て、あたしはひどく胸に重いものがのしかかった。


『───助けてほしいの―…私たちを…世界のみんなを…』



と言った瞬間、さっきの突風があたしの周りを覆う。


「うわっ!!」


あたしはまたさっきみたいに顔を腕で守る。


『もう時間がないみたい…

私の名前はシーラ。

お願い…私を見つけて…
私を…助けて…』


だんだん女の子の声が遠のく。


待って…まだ聞きたいことが…


『…わた…しは……しん…じて…る……茜…菜…達を……』


「茜菜…達…?」


そこであたしの意識が途絶えた…






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