あたしは一人また肩を落とし、ため息をついた。
すると、ファイは周りの木よりずいぶん大きい木を指差した。
「もう日が暮れてきたみたいっすから、あそこで野宿しかないっすね」
「そうですね。ぐちぐち言っても仕方ありませんし」
そう言って早速レイはそこに火を起こし始めた。
ノエルは不機嫌そうにその火の周りにドカッと座り、あたしも一緒にノエルの隣に座った。
辺りは暗い闇と静寂に包まれた。
「疲れたぁ!」
そう言いながら、あたしは仰向けになって草の上に寝転ぶ。
今はレイと2人っきり。
ファイとノエルはここから少し先にある湖に水浴びをしに行った。
「ていうかパルソナ重すぎなんだよ!!」
金色に輝くパルソナは案外重たくて、それをあたしは背負うように歩いていたから、肩がもうパンパンだ。
荷物の入ったカバンはファイの魔法で小さくしてもらったけど、パルソナはそういう訳にはいかないらしい。
「仕方ありませんよ。元々は大空に選ばれし者の剣なんですから」
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