出発してから一週間…



あたし達は今、ある森の中を歩いている。


そこは東も西も分からない、いわゆる『迷いの森』



「なぁ〜ここさっきも通ったぞ;」


あたしは一本の木を見て力なく言うと、レイは深くため息をついた。


その木にはレイが剣で付けた×印があった。



これはここを通ったかどうかを分からせる為に付けたもの。


つまり、ここはさっきも通ったということになる。


「またかよ!!これで3回目だぞ!」


「困りましたね…これではまた野宿ですよ。」


「また野宿ぅ!?」



この一週間、あたし達はずーっと野宿続きだった。


「最ッ悪だぁああぁあ!!」


あたしは大声で叫ぶ。


だが、それは虚しく森の中で木霊するだけだった。



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