あれ!?


「総…さん!?」


「おぅ!お疲れさま。俺も家こっちだから。」


「そうなんですね。あっあの私寄るとこあるんで先に行きますね!お疲れさまでした!」


「あっちょっ…」


私は早歩きで歩き出した。

ひぇ〜。


危ない危ない!やっぱり芸能人は女と歩いてるとこなんて誰かに見られたらヤバいもんね!


噂にでもなったら困るよ〜。
一ファンの私もマナーくらいは心得ているつもり。


総に迷惑がかかるようなことはしたくない。


あまり仲良くしすぎないようにしなきゃな!


早歩きで家まで歩いた。
そういえば今日総に

「心ちゃんて出身どこ!?九州でしょ!?」


って聞かれた。


「はい。ななと一緒で熊本の出身です!」


「やっぱりね。なんか話し方が特徴的だったから。」

「そうですか!?こっちきてからイントネーションと方言がでないように気をつけてたんですけど。よくわかりましたね!」


「まぁね。熊本の方言聞いた事あって。」



「そうなんですね〜。」


親しい人に熊本の人がいろなかなぁ!?
俺は…総。


本名は大沢総一郎。


こんな名前は仕事上イケてない…


歌手なんてのやってっからまぁ 総 なんてかっこつけた名前にしてる。


歳は27才。


なんだかんだで仲間と毎日楽しく仕事してる。
俺はみんなからいじられる愛されキャラで通してる。

仕事も充実してる。


生活になんの不満もなかった。


恋愛は… まぁあまり得意ではなく


彼女なんてのはかれこれ5年くらいはいないかなぁ。

まぁ俺には必要ない。



でも…


リーダーの慎に彼女ができた。


かなりラブラブだ。


そんな姿みると欲しくもなるが…


俺には恋愛でいい思い出なんてない。


女にいい思い出なんてない。




その慎の紹介で新しくスタイリストとヘアメイクが入ることになった。


スタイリストは慎の彼女だ

ヘアメイクはその友達らしい…


まぁいいんじゃね!?


なんだかんだ俺達いそがしいし!?慎もできるだけ彼女といてぇんだろうな。


みんなそんな思いに気づいているのか、

誰も口出しはしなかった。
慎の女はなかなかの美女。

スタイルもいいし♪


お似合いだ。


どうやらヘアメイクで入ってくるのは…


顔合わせで… 会ったのは二回目だった。


まぁ中の上くらいの普通のおんな。


まぁ笑顔が印象的でいい子そうなのはわかったけどな。





顔合わせが終わって家に帰る。


「ただいまぁ〜」


「おぅ!総おかえり!!早かったな♪」


「うん。今日は新しく入ることになったスタッフとの顔合わせだけだったからな。」


「そうか。飯出来てるぞ!」

「さんきゅ!親父♪先に風呂入ってくるわ!」



夢恋

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