だから他の家族よりは絆が深い自信がある。
私はパパの顔が見たくてたまらなくなった。
私は社長に相談した。
「そうねぇ。でも仕事つまってるから他に入れるヘアメイクの人がいるならいいけど…」
「ななとメンバーに相談しさてみなさい。あたしは口出ししないわ。でももし連休をとって迷惑がかかるようなことがあれば専属を外れるような事があるかもしれない…それは覚悟しなさいね。」
「わかりました。すみません、ご迷惑おかけして…」
「せっかく今まで頑張ったんだもの。みんなわかってくれると思うわ。」
「はい。相談してみます。」
私は専属を外れでもパパが辛いとき側にいたいと思った。
みんなにそれを告げる覚悟で仕事場へ向かった。
仕事場へ着き、いつも通り仕事をこなす。
でも心臓はドキドキしてる。
もしかしたら今日で最後になるかもしれない…
仕事がおわり、慎さんを呼ぶ。
私の顔がひきつっていたからか、慎さんは心配そうに近寄ってくる。
「どうしたの?なんかあった?」
「いえ、ちょっとお話したいことがあって…」
「みなさん集めてもらえますか?」
「わかった。待ってて。」
慎さんがみんなを引き連れやって来る。
ちゃんといえるかなぁ…
「あの、みなさんにお話があって。私ちょっと実家の熊本に帰ることになって、少しの間お休みをいただく事にしました。」
みんな心配そうに聞いている。
「入ってる仕事もあるのに急に申し訳ないと思ってます。みなさんにご迷惑おかけするのはわかってましす。だから専属を辞める覚悟で今日来ました。」
「え!?ちょっと待って。社長さんとは話したの?」
慎さんが聞く。
「はい。みんなと相談するよう言われました。」
「少しの間休んだらまたすぐ帰ってくるんでしょ!?」
慎さんが言う。
「はい。そのつもりですがやっぱり迷惑かけるし任されてた仕事の責任をとらないといけないと思うから…。」
…
沈黙が続く。
「いつ帰るの?」
悠さんが口を開く。
一応あさって帰る予定です。
「じゃぁすこし話し合ってみんなで考えるから。心ちゃんがこっちに帰って来るまでにどうするか決めとくよ。」
慎さんがまとめた。
「わかりました。本当にすみません。」
帰り…
後ろから声がかかる。
「おい!もうかえんの?一緒帰ろうぜ。」
「あっはい。」
「…何で熊本かえんの?仕事…したくなくなった?」
「いえっそんなことないです。」
私は迷ったが、総には私の事を知ってほしかった。
だから帰り道、ママの事、パパの事、家族への思いを伝えた。
「なるほどね。そんで熊本に帰ることにしたんだ。」
総は優しく微笑みながらうなづいていた。
「はい。本当にすみません。」
「いいんじゃね?代わりは誰かいるだろうし、家族は大切にしなきゃな。」
私は総がどういうつもりで言っているのかわからなかった…