呼びかける自分が高揚していることに気づく余地もなかった。

静かに、呼ばれた男は起き上がる。
そして、偏頭痛に襲われた時のそれのように頭を軽く抑えた。

「ん、……んん」

「リフ、よかった!僕は……」
「あんた……」

キラがまくしたてるようになにか話そうとした瞬間、
彼はその言葉を遮った。

「あんた……  誰だ?」