「ん、僕の心配してくれるのぉ?
それだから、キラ、好きだなぁ」
「何バカ言ってる」

キラは深くため息をついた。
リフが振り返って提案する。

「良ければお前もうちで夕飯にするか?」

天使が悪魔を晩餐に誘うという
なんとも滑稽な絵である。

「あ、いいのぉ?嬉しいなぁ。
リフは料理上手だもんねぇ」

にこにこしながらキールは立ち上がり、
ふわりとリフの横に舞い降りる。

「そうやっておとなしく
普通のメシ食ってりゃいいじゃねえか」

リフは鼻で笑うと
廃墟から立ち去ろうと歩きはじめた。

……あれ……?

「キラ、何してるんだ?」


……

どこかで見たような光景

宵闇

ステンドグラス

月明かり

倒壊した扉







カラスの鳴き声

「キラ」

大切な人の幻影