シャーリィは、
はっとして自分の名を名乗る。

「俺はリフだ。
 ……お前の守護だよ」
「俺は、キラ。
 ……リフの友達だよ
 よろしくね」

俺は 死神です なんて
とてもじゃないけど言えない。

「しゅご?」
「お前を守る仕事」

リフはシャーリィの頭を撫でた。
シャーリィは一度首を傾げると、
すぐにああ、と納得した顔をした。



「そっか、リフさんとキラさんは天使なんだね」

「え?」

「背中に、羽根が見える。
リフさんは綺麗な白
 キラさんは銀色」

羽根も見えている?

「あ、あぁ。そういうこと」


リフはシャーリィの力に驚きながら、頷く。
キラはちょっとはずれかな、と思いつつ笑う。

「でも、どうしたの?
……こんなところで。
危ないよ
 ここは、戦争してるの
 天使なら 羽根があるもん
 飛べるよね 逃げた方が良いと思う」

シャーリィはにこ、と笑った。

「え…… 
シャーリィ?どうして……」
「もう、みんな死ぬのが嫌」

シャーリィは寂しそうに足下を見た。

「探しても、だれもいないの 
みんな、死んじゃったんだとおもう」

探した?
ああ―――そうか

だからそんなに
その小さな足はボロボロなんだ。

「死ぬのは、少しでも少ないのが良い」