大切な君へ〜命をかけて守るから〜

俺が、君と出会ったのは、中一の初め。
近所の児童館に友達に連れられて行った時。
友達と遊んでた俺に話しかけて来た人がいた。
その人が君だよ…
名前は、美砂。
背は、低くて馬鹿っぽい女子だった。
でもどこと無く可愛いさを感じたんだ。
俺にメアドを聞いて来た。その時、気付いた事があった。
お互い顔を合わせて驚いたよね。
誕生日が一緒だった…
その日からよく話したりメールしたよね。
俺達は、隣のクラスでよく君を、見掛けた。
君は、恋多き人だったね。付き合っては、別れその繰り返しだったね。
俺も同じだったよ。
でも君は、変わったよね。
一年生の途中、君に好きな人が出来た。
名前は、岡。
君は、岡の事が本当に好きだったね。
一年生で俺と美砂は、土曜日の補助授業と言うやつに参加してた。
俺と美砂は、勉強をせずにずっと話してた。
二人の恋の事を。
まぁ、途中にいじられたりしたけど。
君は、いつも岡の事をずっと話してたね。
「暑い〜」
俺の友達の慎平が、毎日のように言う。
慎平は、彼女がいる。
いつも喧嘩してるが仲がいい。
羨ましかった。


もう夏休みになった。
俺は、ゆうみがいるのに色んな女子と遊んでた。
大体は、空手の女子だった。
その中で、1番可愛い人がいた。
名前は、さゆ。
一つ年上で優しい女子だった。
さゆとは、二年の秋にちょっとした事が起こる。


夏休みは、すぐ過ぎて行った。
気付けば秋、冬になってた。
けどまだ夏休みの事が気になっていた。
ゆうみと付き合っているのにひどい事をしてしまった。
俺、何をやってるんだろうな。
俺は、ゆうみにクリスマスプレゼントを買う事になった。
後、美砂にも買う事になった。
美砂には、手袋を買ってあげた。
喜んでくれたかな?
一年のクリスマスなんて何事もなく過ぎて行くと思ってた。
けど見てしまったんだ。
クリスマス、俺とゆうみと斎藤と言う女子と俺の友達、島と花やしきに行った。俺は、怖い系、お化け屋敷なら大丈夫。
だけど高所恐怖症だからジェットコースタは、苦手だった。
みんなで騒いだ後、俺達は、家に帰った。
俺は、家に帰る途中、見てしまった。
夕方の薄暗い公園の隅で誰かがキスしてるのを。
俺は、一目で分かった。
「有川…」
有川が、あの時の男とひっそりとキスしていた。
俺は、泣きそうだった。
やっぱり有川の事を忘れられなかった。
クリスマスの夜、俺は、一人静かに涙を流してた。
携帯には、メールが沢山来てた。
美砂からは、来てるかな?ってちょっと期待してた。
ある一つのメールが来た。差出人さゆ。
メールの内容を見て俺の動きが、止まった。
「クリスマスだね。ヒロ、会いたいよ、今から会えない?」
俺は、誰かに慰めてほしかった。
誰かに頼りたかった。
だけど一人で乗り越えたかった。
「ごめんね。会えない。」俺は、携帯を閉じて家に帰った。