後ろから声がした。


ちかの声だ・・・!


私は高橋から離れる。


「ちか・・・!違うの、これは・・・」


絶対、怒る。


いくら優しいちかでも、もう私なんかと口なんて聞いてくれない・・・。


もう・・・最悪だぁ・・・。


そう思っていたら


「・・・も、もう!そぉゆうことだったのか!みくったらかくさなくていいのに~!私たち親友でしょ?!早く言ってよー、私応援するしさ!」


笑っているちかが、どことなく笑えていない気がした。


「ちか・・・本当に違うの。みくみ、高橋なんか好きじゃない!」


私はちかにさけんだ。


ちかはまた笑う。


「はは、嘘は駄目だよ、みく・・・」


泣きそうな声が誰も通らない廊下に響く。


「・・・私、戻るね!」


「ちかっ・・・」


私が呼ぶ前に後ろを向いて行ってしまった。


私はキっと高橋を睨む。


高橋はポカンと私をただ見つめるだけだった。


「最低だよ!もう・・・最悪・・・」


私はその場にしゃがみこむ。


知らぬまにでてくる涙をふきながら。


「・・・ごめん」


高橋は立ったまま言った。